父母会運営のヒント


父母会運営の難しさ

昨今の社会情勢の激変が各家庭に大きな影を落とすなか、仕事と生活に追われる家庭が増 えています。「父母会なんて大変そう」「仕事で忙しいのに父母会の仕事までできない」 という声によって、父母会運営はさらに難しくなってきています。 「父母会は大変」という思いを、多くの方が抱いているのではないでしょうか? 一人で責任を負ってしまうと、「負担感」「義務感」ばかり感じてしまい、楽しくないの ではないでしょうか? 父母会の運営ではこのあたりを工夫することが大切です。


父母会運営のヒント

「父母会があってよかった」と思える、そんな父母会は、どうしたらできるのでしょうか。 父母会をうまく運営している例をいくつか紹介します。 それぞれの父母会をとりまく状況や個々の事情によって最善の方法は違ってきます。 また、どこの父母会も年度ごとにメンバーが替わっていきますので、集まったメンバーの状況 や個性に合わせて運営して行くのが良いのではないかと思います。


ヒント1:父母会活動をはじめる「きっかけ」

父母会が『何をやっているのかわからない』と感じたことはありませんか。 何よりもまず「最初の一歩」「参加するきっかけ」をつくることが、大切ではないでしょうか。
それには「参加しやすい」雰囲気をつくることが不可欠です。
仕事を持つ者同士として理解し合い、
 「できる範囲で、できるときに、できることをする(強制はしない)」
 「してくれないと非難するのでなく、してくれたことに感謝」
 「お互いのマイナスを探すのでなく、プラスを認め合う」
という考えで、ルーズな部分も残しつつ、無理のない形で運営していくことで、うまくいっている父母会が多いようです。
最初は互いに「グチ」を言うことからでも良いので、「一歩を踏み出す」きっかけになるような行事を企画してみましょう。まず自分達にできるところから、始めてみませんか。


ヒント2:役員決めの工夫

  • 全員、在籍中に何かの役・係をやってもらう前提にしている。
  • 立候補がなければ、抽選で決めることにしている。ただし、一方的に押しつけるのではなくて、 みんなでアフターフォロー、バックアップしていく気持ちが大切。
  • 欠席の方も役員選出の対象とすることをアナウンスしている。(同意書をもらう)
  • アンケートや委任状で、全員が参加する仕組みをつくっている。
  • 事前アンケートをおこなって希望の役職を聞いたり、事前に直接意向をうかがうなどして、役員 決め当日の緊張感を和らげるようにしている。
  • イベント等で顔を合わせる度に、父母会に協力してくれそうな人を探している。
  • 顔見知りに声をかける。仲の良い人たちにグループで役員に入ってもらう。
  • キャンプなど行事の実行委員長は、前年度の同じ行事の際に決めておく。
  • 役員決め当日にその場でイベントの係まで決めるようにしたら、出席者が多くなった。
  • 学童クラブ父母会の役員もPTAの一人一役が免除されるようになっている。

ヒント3:役員の負担を減らす工夫

  • 会計、広報など、イベント等に必ず参加しなくてもできる役職をつくり、協力しやすい環境を作 っている。
  • 役員同士の連絡にMLなどを活用している。
  • イベント実行委員会からの報告を、必ず会長副会長にあげるようにしている。
  • 会長に仕事が集中しないよう、役割分担している。
  • 「役員の仕事」を必ず引き継ぐ。記録したノートやファイルがあれば、新役員も引き受けやすい。
  • 懇親会を実施して、役員間の交流を図るようにしている。
  • 行事やイベントを通じて、懇親をはかっている。

ヒント4:引継ぎの工夫

  • 前年度の資料をクリアファイル等にまとめて、引き継いでいる。
  • 前年度の資料をPTA室の学童クラブ父母会BOXに保存している。
  • 議事録やおたより等の引継ぎデータを、オンラインストレージ等で共有している。
  • 引継ぎミーティングを実施している。役員決定当日に引き継ぐと参加率が高い。
  • 前年度の役員にオブザーバーとして残ってもらう。
  • OBが積極的にバックアップする。
  • 連絡網の作成では、了承の上で、前年度のデータを引き継いで更新を行っている。
  • 行事の記録(いつ・誰に・どこに・どのように連絡・予約をするのかなど準備の進め方)を残し ておく。
  • 「新入生歓迎会」「サマーキャンプ」の場所取りは前年度の役員が行う。

ヒント5:その他の工夫

  • 3月に各学童クラブの「新入生向け説明会」で、父母会の説明をする機会を設けたり、指導員に お願いして、アンケートの配布・回収に協力してもらう。連絡網の作成なども、この時点で行う と効率がよい。

おわりに

  • 父母連では、父母会運営の工夫について、運営委員会・ブロック会などで交流を行い、実情 に即した父母会のあり方を継続して模索していきたいと思います。みなさまの“頭痛の種” を解決する一助になれば幸いです。
  • 父母連は、これからも父母会活動を通じて学童クラブがあってよかったという思いを繋 いでいきますので、みなさまのご協力をお願いいたします。

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